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「古書 三代豊国」
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古書 三代豊国
数々の浮世絵や書を世に送り出し、その独特なセンスと深く味わいのある作品で有名となった人物が骨董買取・三代豊国です。初代、歌川豊国の門人として活躍をします。歌川国貞、本名は角田庄五郎です。号も多数持ち合わせており、号は、五渡亭や香蝶楼、一雄斎に琴雷舎だけでなく、北梅戸、富望山人に富望庵など数々名乗り作品を作り続けていきました。面長猪首型の美人画が有名であり、独特のタッチとその構図で当時の人々の心を掴んで行きました。豊国襲名後した後には、安定を得るために大量の作品を出版しつづけます。浮世絵界の中でも、取り分けその数が多いことでも有名です。「江戸寿那古細撰記」においては、豊国にかほや国芳むしや、広重めいしよなどがあります。実は、初代没後同門であった豊重が二代豊国を襲名しているのですが、その襲名を無視して二代豊国と自ら名乗っていた、ということが知られています。22歳の頃より美人画を描き始めている三代豊国ですが、英一蝶に傾倒していたことでも知られています。天保の改革の後には、美人画、役者絵などに厳しい規制が入るのですが、その規制が緩和していくと、嘉永頃、反動で彫り摺りの技術が一層向上。極彩、細密なものを多数生みだされ、芸術的な素晴らしい浮世絵が数々生まれて行ったのです。ちなみに、歌川豊国は、自らは二代目と謳っていましたが、やはり区別するためなのか、現在でも「三代目豊国」という名で通っています。三代豊国の作画期は非常に長いものであり、当時の粋な浮世絵を数多く手掛け続けます。代表作としては、「浮世名異女図会」や「思事鏡写絵」、「当世美人合」に「当世美人流光好」「時世江戸鹿子」。そして「江戸名所百人美女」などの美女シリーズがあり、現在でも非常に人気のある作品として需要があります。古書買取に関しても、三代豊国の作品には人気があり、大量に生産されていながらも貴重なものになると、素晴らしく高価な価格がつけられます。浮世絵界の重鎮として長年活躍を続けた三代豊国。日本を代表する芸術である浮世絵の歴史を作り続けた貴重な人物だったのです。